大学生の挑戦!香川県にある歴史的な空き家の改修を通じて地域活性化に貢献したい!
香川大学学生が挑む古民家再生
香川大学の学生・大学院生で構成されるプロジェクトチーム「笠島スタジオ」は、香川県丸亀市本島町笠島地区の歴史的な古民家の改修に取り組んでいます。笠島は瀬戸内海に面した港町で、江戸末期から昭和初期に建てられた約100棟の建物が残る重要伝統的建造物群保存地区として知られています。学生たちは地域のNPOや行政と連携し、空き家となった古民家を再生しながら、地域の文化や歴史を次世代に伝える活動を展開しています。
伝統技術と地域文化の融合
プロジェクトの中心となるのは、塩飽大工が建てた「豊島邸」の改修です。塩飽大工は江戸時代から明治にかけて瀬戸内海周辺で多くの神社や民家を手掛けた名工集団で、その技術とデザインは地域文化に深く根付いています。豊島邸では、伝統的な日本家屋の空間性を活かしつつ、香川県の伝統工芸品である組子を用いた音響建具の開発や、和の暮らしを体感できる座布団の制作など、地域資源を活かした内装デザインにも力を入れています。さらに、地域の環境音や住民の語りをアーカイブ化し、豊島邸内で再生することで、地域の記憶に触れられる空間づくりを目指しています。
地域活性化と未来への展望
このプロジェクトは2025年の瀬戸内国際芸術祭秋会期に合わせてスタートし、6年間の長期計画で進められています。学生が主体となって空き家の再生や地域交流、観光情報の発信を行い、若年層の移住促進や地域の持続的な活性化を目指しています。豊島邸は「音の実験室」やサテライトキャンパスとして活用され、地域と外部の人々が交流できる場となる予定です。地域の歴史や文化を守りながら、新たな価値を創出するこの取り組みは、地域再生のモデルケースとして注目されています。詳しくはプロジェクトページをご覧ください。