拘束・薬多用の精神科病院から「地域で回復へ転換」を目指す全国シンポジウム実現へ
精神科医療の現状と課題
精神科病院における多剤大量処方や身体拘束の問題は、長年にわたり深刻な人権侵害として指摘されています。和田明美さんは20年以上にわたり、こうした事案を取材し、遺族や家族、当事者らの支援を続けてきました。日本の精神科医療では、入院患者の身体拘束が欧米と比べて非常に多く、長期入院も多い現状があります。これにより患者の尊厳が損なわれ、退院後もトラウマが残るケースが少なくありません。こうした課題を背景に、地域での回復を目指す新たなケアの形が求められています。
地域での回復を目指す新たな取り組み
近年、訪問看護やピアサポートを中心としたアウトリーチ型の支援が注目されています。ACT(包括型地域生活支援)チームは、対話を重視したケアを提供し、当事者や家族と共にリカバリープランを作成しています。また、精神疾患の経験者が支援者となるピアサポートは、理解し合える強みを活かし、社会復帰を後押ししています。こうした質の高い地域支援を全国に広げるため、和田さんは2026年から全国10カ所でシンポジウムを開催し、関係者の連携と社会の理解を深める活動を計画しています。
シンポジウム開催へ支援のお願い
このプロジェクトでは、精神科医療の実態を広く知ってもらい、「地域での回復へ転換」を推進するためのシンポジウムを全国で開催します。現地参加だけでなくオンライン参加も可能なハイブリッド形式で、支援職や当事者、家族、研究者らが多角的に議論を深めます。支援金は会場費や配信スタッフ費、広報費などに充てられ、就労支援作業所の方々が制作したリターン品も用意されています。精神医療の未来を共に創るため、ぜひプロジェクトページをご覧いただき、ご支援を検討ください。