世界を旅した「兼高かおる収集品」を、野外民族博物館リトルワールドへ
兼高かおるコレクションの意義
兼高かおるさんは、戦後の日本において「世界への新たな扉」を開いたジャーナリストとして知られています。彼女が31年間にわたり制作・放映したテレビ番組「兼高かおる世界の旅」は、150ヵ国以上を訪れ、多様な文化や自然を紹介しました。その取材で集められた1600点以上のコレクションは、民族衣装や生活用具、楽器など多彩で貴重な資料群です。これらは単なる物品ではなく、兼高さんが見た当時の世界の姿を伝える重要な文化遺産となっています。
コレクションの保存と移管の課題
これまで淡路島の「兼高かおる旅の資料館」で展示されてきたコレクションですが、施設の老朽化により2020年に閉館となりました。その後、愛知県犬山市の「野外民族博物館リトルワールド」館長の稲村哲也さんとのご縁から、同館への寄贈が決まりました。しかし、梱包や輸送、燻蒸処理、保管施設の整備、資料の整理・記録など、多くの作業と費用が必要です。こうした課題をクリアし、コレクションを未来へつなぐためにクラウドファンディングで支援を募っています。
未来へ繋ぐプロジェクトの展望
兼高かおる基金は、医療従事者支援と並行してコレクションの保存・活用を使命としています。リトルワールドでの保存を皮切りに、全国巡回展や2028年の兼高さん生誕100年記念事業での展示会開催も計画されています。これにより、若い世代を含む多くの人々が兼高さんの世界を体感し、多様な文化への理解と好奇心を深めることが期待されます。詳しくはプロジェクトページをご覧ください。