しゃべれないのではなく、まだ聴こえないだけ。心の声を届ける「こつこつカフェ」をひらきたい
言葉を紡ぎ心をつなぐ活動の原点
「伝えたいのに伝えられなかった」という経験は、多くの方が心に抱えているのではないでしょうか。認定NPO法人こつこつは、話すことが難しい障害のある方々が、指や視線、文字盤を使って少しずつ言葉を紡ぎ出すことを支えています。介助者がその微かな動きを丁寧に読み取り“通訳”することで、当事者の想いが確かに形となって現れる瞬間があります。そんな言葉が生まれる場は、笑いや驚き、人生の深さを感じさせる貴重な時間です。こつこつは、障害の有無を超えて誰もが声を聴き合える社会を目指し、「こつこつカフェ」という日常の中に根ざした居場所づくりに取り組まれています。
言葉を取り戻した里見さんの挑戦と広がる輪
活動の原点には、理事の里見英則さんの経験があります。生まれつきの難病で18歳まで「言葉がわからない」と誤解されていた里見さんは、介助者と共に言葉を紡ぐ方法に出会い、人生が大きく変わりました。最初に綴った言葉は「ありがとう」。その喜びを多くの人に伝えたいという想いから、通訳者を増やすための学習会が始まりました。福祉とは無縁だった田中さんもこの活動に出会い、通訳者として活躍されています。多様な人々が当事者の言葉に触れ、互いに学び合うことで、共に生きる社会の実現に向けた輪が広がっています。
日常に開かれた「こつこつカフェ」の未来
こつこつカフェは、障害のある人もない人も気軽に立ち寄れる場所として構想されています。単発のイベントではなく、いつでも訪れられ、少しずつ関係が深まる「本当のカフェ」のような場を目指しているのです。ここでは、介助付きコミュニケーションの体験もでき、言葉が一文字ずつ紡がれる感動を共有できます。また、哲学カフェのように日常の疑問を持ち寄り、立場の違う人たちが共に考え語り合う時間も設けられています。障害の有無にかかわらず、心でつながり合える社会の入口として、こつこつカフェは大切な役割を果たしていくでしょう。詳しくは、プロジェクトページをご確認ください。