有田焼「現代の名工」の作品を世に残したい!
有田焼の名工と白磁の世界
佐賀県有田町は日本磁器の発祥地として知られていますが、今回ご紹介する「有田焼応援プロジェクト」は、その地で半世紀近く白磁の制作に情熱を注ぐ陶芸家、矢鋪與左衛門さんの技術と精神を未来へつなぐ挑戦です。矢鋪さんは「現代の名工」として厚生労働省からも認定されており、機械に頼らず磁器ロクロを使った手作業で、一点一点丁寧に器を生み出しています。白磁は装飾を一切施さず、形そのものが美しさを語る難しい分野であり、矢鋪さんの作品は静謐でありながらも強い存在感を放っています。
伝統技法と手仕事の価値
矢鋪與左衛門窯が守り続けるのは「内山の技法」と呼ばれる伝統的な手法で、型を使わずにろくろだけで形を作る技術です。磁器土は粘りが少なく扱いが難しいため、熟練の技と感覚が求められます。大量生産が主流となる現代において、こうした手仕事は希少であり、失われつつある文化の一端を担っています。今回のクラウドファンディングでは、矢鋪さんの作品の販売だけでなく、抹茶碗のろくろ体験なども用意されており、実際に手を動かすことでその難しさと魅力を体感できます。
未来へつなぐ文化の架け橋
このプロジェクトは単なる作品販売にとどまらず、矢鋪與左衛門さんの技術と想いを広く知ってもらい、後継者不足に悩む伝統工芸の未来を支える一歩となることを目指しています。手作りの有田焼が持つ価値を再認識し、機械にはない「人の気」が宿る器の美しさを次世代に伝えたいという強い願いが込められています。伝統を守りながらも新しい時代に挑むこの取り組みは、伝統工芸の未来に希望の灯をともすものです。ぜひ多くの方にこの挑戦を知っていただき、応援していただきたいと思います。詳しくはプロジェクトページをご覧ください。