青森のりんごを未来へ──まさひろ林檎園「苗木再生プロジェクト」
青森・弘前の伝統りんご農園の挑戦
青森県弘前市で三代にわたりりんごづくりを続ける「まさひろ林檎園」さんが、新たな挑戦を始めました。園主の工藤昌弘さんは、母親をがんで亡くした経験から「健康は毎日の食事から」と考え、農薬や化学肥料を県基準の半分以下に抑え、ホタテ貝殻を発酵させた堆肥で土づくりを行う“からだ想いのりんご”を育てています。2024-25年の記録的豪雪により約2,000本のりんごの木が被害を受け、今秋以降の収穫減少が確実となったため、苗木の確保と育成に向けた資金調達を目的にクラウドファンディングを立ち上げました。
被害と苗木育成の具体的な計画
豪雪による枝折れや幹の裂傷、さらに積雪下でのハタネズミによる食害が深刻で、樹勢の低下が進んでいます。県内でも被害率は約2割と報じられ、苗木の需要が急増し購入が困難な状況です。そこでまさひろ林檎園さんは、台木2,000本を一括購入し、自園で接ぎ木を行い苗木を育成する計画を立てました。これにより、3年後には初生り、5~6年後には通常の収量に戻すことを目指しています。支援者には葉とらずサンふじなどのりんごをリターンとして提供し、成長の様子はSNSで随時報告されます。
地域と未来をつなぐプロジェクト
このプロジェクトは、単にりんごを育てるだけでなく、地域のりんご文化や青森の基幹産業を次世代へ継承することも目的としています。自前の苗木生産によって災害に強い仕組みを作り、将来的には周辺農家とも苗木をシェアして地域全体のレジリエンス向上を目指しています。健康的で安心して食べられるりんごを届けるため、工藤さんたちは情熱を持って取り組んでいます。詳しくはプロジェクトページをご覧ください。